輸大のゆれ戻しは売り場
小豆はポジション持たず休むも相場。輸大は天井打っているがゆれ戻し再度売る。
シカゴ大豆は下寄りして前日の線を包む陽線で、下げに歯止めをかけた。
しかし上寄りして陰線で叩き込むと、やはり天井確認ということになる。
穀取輸大は数日来の大出来高で新しい取り組みをつくる最中である。
線型は東京八月4日五三八〇円と29日五四〇〇円で二番天井打ち。
いずれの限月も高値取り組みになっているから怖い。
米国大豆の天候相場はまだまだこれから―という買い方期待感と、商社、流通段階ともに強気姿勢で米農務省の作柄予想発表待ちである。しかもシカゴの10㌦絶対だ―と誰も彼もが上を向いて歩こうのところ。
穀取輸大は大衆筋の高値での総利食い。この資金が押し目を待って再び買いから出てくるのか、戻りを待って売りから出るのか。
日柄からいうと六月新甫安値(東京)四〇九〇円から八月29日まで71本。
相場の呼吸は三月(つき)またがり60日が目安。
日足波動七波を見ても、この輸大は下げに向かう段階に入ったと見る。
小豆は自由化におびえている。
これから先もなにが飛び出してくるか判らない。このような時は相場に距離を置いたほうがよい。
産地に早霜くることは間違いない。安値売り玉はその時アゴを刺される。
霜が降りてS高で買われたところを売る分には怖くない。そのためにはポジションを持たぬ事である。
考えてみれば八千丁上げて三千丁下げた小豆だ。行程一万一千円幅のうち腹半分で五千丁幅ピンで40万円取った人は、鎌入れして足元の明るいうちに引き上げ出来れば上々の出来としなければなるまい。
これから先は遠くから見ておく。従って強弱なし。休むも相場なりと古人は教えている。貴重な格言だ。
●編集部註
「君も出世ができる」という映画がある。
1964年に東宝が製作したフランキー堺、雪村いづみ、そして先日亡くなった高島忠夫が出演した、邦画では珍しいミュ ージカルの名作だ。作品内で米国帰りの雪村いづみは「アメリカでは-」を連発。これが歌になる。
この手の人は「出羽守」と呼ばれる。隣の芝生は青く綺麗に見えるのだ。時代ごとに出羽守がいた。
80年代は「国際化」「自由化」を謳う出羽守が多かった気がする。彼らの主張通り、日本はいろいろな所で門戸が開かれた。
さて、結果はどうか?