輸大の買い人気爆発気味
輸大は総強気の市場だ。腹一杯買ったあとが怖い。小豆も強気が元気を取り戻したが。
小豆も輸大も人気定まらず非常に神経質な動きだ。
誰もが気迷いで付和雷同するから左向いて右向いたら、もう値の位置が違っている。
一貫性がない。出たとこ勝負。だからチャブつく人はとめどない。
さて、シカゴもS安かと思えばS高。
相場社会の人間心理は洋の東西まったく同じだ。
経験からいえば大上げ上昇、人も騒ぐ高値にきてのS高S安、S高S安の大波乱は天井圏内における不安心理の現われである。
この段階で最も肝心なことは取り組みの増減と出来高と日柄である。
材料については、左程重要でなくなる。
シカゴ期近線型は、もう一発S高あっても売り。
逆にS安しても売りの段階に入っている。
穀取輸大は、利食いした大衆筋に、もう一度腹一杯買ってもらいたい(買わせたい)ところだった。
週末は東穀延刻するほどの大出来高。
シカゴ入電なしの週明けの相場は内部要因主導。
東京先限四〇〇円は八月29日高値顔合せ。大阪は新値に買って三八〇円。
東穀における商社筋の早受けが買い方を心丈夫にしているし、大阪でも商社筋の突進買いが目立った。
小豆は期近限月が渡し物薄い―で安値から四千円弱の反騰。
しかし現物は相場が走るほど売れていない。
要するにこれも人気の先走りである。
産地作柄のほうは結構持ち直している。全道60万俵から70万俵収穫予想のあたりだ。
地合につられて飛びつくところではない。
●編集部註
今週は超大型の台風が関東を直撃。電線をなぎ倒し、駅の屋根を吹き飛ばし、交通網を分断。一夜にして千葉県を陸の孤島にしてしまった。
不幸中の幸いは、この時節の秋雨前線と組み合わさらなかった事である。1983年は9月はこの前線とタッグを組んだ台風10号が長崎に上陸。そのまま九州を横断して四国を抜けていった。
ネットで検索すると、この台風で死者・行方不明が44人。負傷者は118人。全半壊640棟、床上、床下浸水が5万6
267棟。農林水産業の被害額は当時の金額にして805億円に及んだ。
今回の台風も進行方向の少しのズレで、千葉ではなく東京が地獄絵図になっていたかも知れないという点を意識すべきだ。
それをラジオ局は理解しているが、テレビ局は理解していないようだ。