コミッションセールスさん
相場に従事する営業は、コミッション・セールスの世界である。
野村システムといって、いつの世からか、組織セールスの時代になっていたが、ノルマに追われて、お客さんを、お客さんとも思わぬ新規開拓に批判が出た。
香港でも、シンガポールでも、シカゴ、ニューヨークでも、相場は、コミッション・セールスの腕次第である。
コミッション・セールスは相場のプロである。
時には自分で手張りもするから(本当は禁止されている)相場の失魂・落魄も知り尽くしている。
それでだけに、お客さんの順風満帆を常に願う。
お客さんが死んでは(損してしまっては)、自分の身入りがなくなる。
「あなたの似顔をボトルにかきました。ひろみの命とかきました。流れ女の最後の止まり木、あなたがとまってくれるの待つわ、昔の名前で出ています」。
あの店にもいた、この店にもいた。流れ流れて、いまこの店で頑張っています。
相場のコミッション・セールスは浮き沈みの激しい人生である。
今日も更けゆく相場の街に夢も寒かろ冷たかろ。
今日も、きのうも相場の街に、重い雪空、陽が薄い。
しかし、「やると思えばどこまでやるさ、それが男の魂じゃないか、義理がすたれば、この世は闇だ、なまじ止めるな夜の雨」人生劇場。
影は、やくざにやつれていても、聞いてくれるなこの胸を、所謂男の行く道をーは男の純情。男のいのちの純情は、燃えてかがやく金の星。夜の都の大空に、曇る涙を誰が知ろ。いまは女性の営業マンも増えている。
営業の秘訣、秘伝は「誠」である。
「誠」一筋に、成績が上がろうと、さっぱりお客さんがつかなくても、この一文字を貫けば必ず天は味方する。
老子は、愚に徹すれば愚に非ずと教えてた。
5年間、みっちり修行して得たものは「誠」の一字という中国の昔の話もある。
ますますコミッション・セールスの時代だ。
2006年2月記