09月17日付 メリマンコラム 《回顧と展望》その2

私は覚えている。
あの時、当レポートの会員(ワシントンの“内部”にいる人物)から私に「それはまさにまもなく発表される決定事項ですよ」という電話があったのは2カ月前の事。
彼の言うところによると、この決定がQE3により大統領選に向けて、株式市場を一段高(goose up)に向かわせるとの事。
更に“彼ら”はこの決定によって、(株価の上昇に伴って)金や銀が急騰するような事になっても構わないと見ていたようだ。
(金や銀の上昇は)問題ないと。選挙戦が進んでいくにつれ、人々が景気良く感じられるよう株式が上昇していくよう、彼らは望んでいたというのだ。
ただ、これは奇妙な話だ。新たに打ち出された金融緩和措置を受けて、Tボンド(米国30年債)及びTノート(米国10年債)は急激な反発(利回りは急落)しなかった。
緩和策がもたらす効果は予想に反して、米国債は急落(利回りは上昇)これはFRBの始原図(1913年12月23日設立)の海王星と現在運行中の土星とのスクエア(90度)した時間帯と合致する。
(米国債価格の下落)はなぜ起こったのか?その理由として挙げられるのは恐らく米国債トレーダーが、将来的に高いインフレに見舞われるという事の薄々感づいているからだろう。
加えてその高インフレに伴ってストライキが起こった時、トレーダーや投資家は一様に、米国債に高い利回りを要求するであろう。
先週末発表された8月の消費者物価指数(CPI)の数字が前月比0.6%増加した事はどうか気になさらないで下さい。
結局のところ、食品とエネルギーの数値を除いたコア指数は前月比0.1%上がったに過ぎないのだから。
この指標から見て、インフレは間違いなくコントロール下にあると言える。