11月05日付 メリマンコラム 《回顧と展望》その2

 だがそれは貴金属に比べれば何ほどの物でもなかった。先週初めに再び1,700を試した後、金は10月31日に1,726.60まで反騰した。
 金曜(2日)朝の好調な雇用統計の発表後、金は売られた。引けにかけて相場は8月31日以来の安値水準である1,675を試していた。銀は去年8月以来の安値水準である3,081まで下落した。
『フォーキャスト2012』でもこの時期について概説したように、これは全て金星がその支配宮である天秤座に入ったことと関連している。
 
 この週末(11月1~3日)、金星は自らが支配するサインに在泊し、同時に天王星・冥王星とはT字スクエアとなる。現在の金星は天王星、冥王星と共に働いているので、その力は非常に強い。ファイナンシャル・アストロロジーの研究では、金星と冥王星は共に通貨を支配する。それ故に多くの通貨が金曜に対ドルで急落したことは驚くにあたらない。

 では、(ファンダメンタルズ的に)何故そうなったか、その理由を述べよと?

 左様、雇用統計の結果がよかった事で米国経済はよくなって来ているという事が示唆された。 それ故に、その信条としては、FRBはこれ以上の金融緩和策で米国経済を下支えする必要は無いだろう、という事になる。
 より多くの人々が再雇用されたところをみると、どうやら彼らのポリシーは効力を生じたらしい。

 だが少々お待ち戴きたい。以前、当欄では選挙ウィークに水星(逆行:日本時間では7日より)と海王星(順行:11日より)が双方共に進行方向を変えると述べなかったであろうか? 
 加えて水星と海王星が強調される時、数字の正確さに重大な疑義が生じ、故意の欺瞞さえあり得ると言わなかっただろうか? 
 今回発表された新規被雇用者の中で、いったい何人が以前得ていた給与水準で真の正規雇用として雇われているのか? 
 おそらく今週、大統領選後にそれが判明するだろう。しかしながら、もしかすると今は数字が問題になることは何であれ、その正確なところが分かるには1週間以上かかるかもしれない。