12月03日付 メリマンコラム 《短期ならびに長期見通し》その2

 私からしてみれば、投資家が11月28日(水曜日)の月食に楽観的になる理由として、この大統領の文言を取ったのは驚くべき事といえる。

 大統領が“望み”と言う文句を発するまで、NYダウは、寄り付き1時間で100ポイント以上下落していた。その後相場は前日比100ポイント以上戻して引けている。

 そう、誰もが皆、クリスマスまで、正確には12月21日(金曜日)までに「財政の崖」回避に向けて合意がなされる事が“望み”なのだ。
 そうなる事で議員さんたちは、今年はいつもより特別長い休暇を取ることができるのだから。言い換えれば、誰もが皆12月21日を過ぎてまでワシントンD.C.にタムロなどしたくは無い、という事なのである。

 もしこの時期までに合意がなされない場合、(議員さんたちは)おそらく、1月1日まで協議を終らせるつもりはないという事になる。それは即ち、これまで多くのエコノミストが予測しているような、米国を突然にして大幅な景気後退に突き落とすような増税と歳出削減が施行されるという事を意味する。

 米国が崖から落ちた場合に、地球上で最大の消費者であらせられるアメリカ様以外の世界のありとあらゆる国々がこれに続く事になろう。