《天王星・冥王星スクエア中心で見た長期見通し》-“金融版トワイライトゾーン”の物語は続く… その2
さぁ、それでは冥王星が債務を支配しているというアイデアから始めよう。冥王星自体は、お金を支配する惑星の1つである。ただそのお金は何のためのあるのだろう?それは信用と負債である -そして実際のところ、そのほとんどが負債の為に存在している。
誰かが商品やサービスのためにお金を稼ぎ、支払う。その結果信用というものが生じる。
誰かが浪費した結果債務が生じる。自らの稼ぎより使う金額がより大きい場合、借金は本格化する。更に返済が滞っていくと、最終的に待ち構えているのは債務不履行、あるいは倒産である。
そしてこの事象は、木星が冥王星とハードアスペクトを形成するとき、頻繁に発生する。
またそれだけでなく、木星が天王星とハードアスペクトを形成するときには予想よりもはるかに多くの金額を浪費しやすい。2013年半ばから2014年半ばにかけて、木星は冥王星、天王星の両惑星とハードアスペクトを形成する。この3惑星は相互に強力なT字スクエアの関係にある。
そして、この3惑星は米国、欧州連合、そしてイランの始原図のそれぞれ重要な惑星とヒットする。今年の夏までに債務危機を解決しなければならないという事がなぜ重要か:それはこの時期(債務危機解決にとって)良好なアスペクトが終わりを告げ、天王星・冥王星・木星のT字スクエアが始まるからだ。
一国の中央銀行が他の国と相対して自国の通貨レートを変更すると決定した時、通常は自国経済に適応したものにしなければならない。もし自国経済が強力すぎる場合、(景気を)持続可能な速度に減速するためにも、さらにインフレを避けるためにも金利を引き上げる必要性がある。
逆に自国経済が弱すぎる場合、景気を刺激するためにも金利を引き下げる必要がある。またインフレ率上昇のリスクも厭わない。通貨の価値も引き下げる必要があり、その結果その国の企業は(通貨価値の低下によって)世界市場における大きなシェアを競う事が出来る。その結果国内の雇用は増加する。
この試みが伝染し始めたら―すなわちいくつかの国々が景気刺激を目論んで同時多発的に自国通貨を切り下げ始めたら―、今日我々の目の前で起きていること、すなわち通貨戦争が勃発する。
歴史的にみて、通貨戦争はしばしば、別の種類の戦争すなわち軍事的な戦争に先んじて発生する事が少なくない。