相場は割り切れない

節分天井、節分底というけれど、今年の節分は、日曜日。節目となるか、否か。よく判らん。

波を追ふ波いそがしき二月かな  万太郎。

さて、二月である。睦月は行き、如月は逃げ、弥生は去るという。

如月に、鬼は豆から逃げ、相場の負け組は追証に逃げ、勝ち組は税務署からの逃走を謀る。

鬼のことは判らぬが、相場のことはわかります。およしなさい、逃げ切れません。櫓櫂の及ぶ限り、追われます。

相場格言に「二九の十六」というものが。相場は、ソロバンでは割り切れないことを指す。

割り切れないときは、利食いするなり、損切りするなり、エイヤッとやってしまった方が良い。税金も納める。サッパリがスッキリする。

とはいえ、スッキリ出来ぬから、捨てきれない荷物のおもさまへうしろ―となる。

今の相場は、何でもかんでも高い。

素人は、高ければ買いたくなる。玄人は、高ければ売りたくなる。

玄人は、見切り千両ができる。売りは踏み上がり、相場はまた上がる。上昇相場の、典型的なパターンといえる。

どうやら、ゴムは下がりそうも無い。

今の保合いは、上放れが見えている。そうなれば、一気に五十円幅を上げよう。

白金も、5,000円を超えてくれば、一気に6,000円になろう。

金も、白金も、ゴムも、商品はみんな高くなって、円安万歳。

ただ、過ぎたるは尚及ばざるが如し。そのうち、今度は円安が悪いと非難の声がでるようになる。

大衆は勝手なもの。玄人は、そこを次の相場の端境期とみる。