1月28日付 メリマンコラム

《天王星・冥王星スクエア中心で見た長期見通し》-“金融版トワイライトゾーン”の物語は続く… その3

 そういえば、牡羊座の天王星について言及しただろうか?牡羊座は、戦闘、戦争、破壊的な紛争にエスカレートする可能性の高い不和のサインである。天王星は外交や合意で知られた惑星ではない。独自のやり方で事を進めるのが好きだ―この点は牡羊座もそっくりである。更に冥王星とスクエアを形成しているとなると、増加する債務は通貨戦争へとつながっていく可能性があり、もしこの流れを止める事ができなければ、紛争へと発展し、その行き着く先は……まあ、あとどうなるかはお分かりだろう。
 
 結果的にどんなオチがつくだろう?私の考えでは、それはとてつもなく大きな通貨価値の転換となり、実際、通貨という存在自体のコンセプトさえも変える可能性を孕んでいる。それは、世界全ての中央銀行、及び政治家たちが反対しているにもかかわらず、金のような実物資産に裏打ちされた通貨(体制)に復帰すると思っている私のような考え方が周知の事実になると言う事だ。彼らはやらなければならない。彼らの存在と重要性の感覚は、不換紙幣はしっかりしており、政府の善意と保証、そして信頼へと帰結(ひいては銀行家に帰結)するのだというような錯覚の継続に依存している。

 ひとつお尋したい。最近、米国政府は(ホワイトハウスだったろうか?)1オンスのプラチナコインを鋳造し、それに1兆ドルの額面を与えると言うアイデアを一笑に付した。”ばかばかしい!” “茶番であり抜本的な問題を解決になっていない!”と彼らは叫んだ。たしかにごもっとも。茶番である。実際、債務危機解決に効力はない。
 
 しかしそれ以上に茶番なのは、何の裏づけもない不換紙幣を発行できる中央銀行を受け入れ、その後その紙幣を国債購入に充て、そしてそのお金は、無から作られた、紙以外の何物でもない“信頼”に裏づけされたまさしく「紙幣」となって戻ってくることではないのか?