1月28日付 メリマンコラム

《天王星・冥王星スクエア中心で見た長期見通し》-“金融版トワイライトゾーン”の物語は続く… その5

 2番目は、中央銀行が何の裏づけもなく紙幣を発行するという茶番に対する議論が生まれ育ち、額に汗して稼いだお金で負債を返済する責任をもった納税者と政府を生み出すかもしれないという事。最後に、既に信憑性が失われている中央銀行や政府の信用だけでなく、実物資産に裏打ちされた金本位制や、複数の通貨バスケット制などに、世界の金融体制が回帰する必要性の是非を真剣に議論する展開につながるかもしれないという事である。

 それは真っ当(sanity)な新時代の時間である。これは壮大なる天王星・冥王星スクエアの遺したものになるかもしれない。とりわけ、それはこの夏、木星、土星、海王星との間で形成されるグランドトラインが中心的役割になるかもしれない。これは目下、進化への絶好の機会といえる。そこで我々は皆祈るべきだ。すべての世界の指導者たちがこの瞬間を捉え続けていることを。更に我々の子どもたちの未来のために、彼ら指導者達が結託して作り上げてしまった惨憺たる財政問題が是正されることを。そして、選挙によって選ばれし彼らがこの世界で果たすべき精神的、人道主義的責務が堕落してしまわない事を。財政的に安全な未来への希望や夢は、彼らの手の中に眠っているのだから。更にバラク•オバマが好む言葉を加えよう。すなわち“今こそ行動すべき時(The time to act is now)”であると。勝者なき通貨戦争など止めて、いま一度本当の価値がある通貨-文字通り“お金”-体制に還ろうではないか。プラチナコインはこれらをもたらしてくれる。これこそいま思いつく限り最も素晴らしいアイデアではないか。 何故なら、それはオープンな議論につながるからだ。この天王星・冥王星サイクルが始まった1960年代に、信用と債務で何が起こったか。そしてそれをどう修正して行ったかについて。
“現在の政治体制は、市場を信用していない。いやそれはお互い様で、市場も政治を信用していないと言っても過言ではない…。今後ますます、多くの投資家が実物資産を求めていく。彼らは外に出たいのだ。当局がますます抑圧的になってきているなか、全体の金融システムの外側で何かをしたいのだ。信用が失われてきている昨今、悲しいことに、すべての投資家が資金を持ち寄って、金融システムの外れに駐車しようという柔軟性を持っていない。彼らは立ち往生しているのだ”。
Repressionomics; Ineichen Research & Management; www.ineichen-rm.com.