春の猫は浮かれてる

春の猫、猫の恋、浮かれ猫。全てこの時期の季語。猫の房事は、寒中から早春が真っ盛りなのだそう。

恋猫の眼ばかりに痩せにけり 漱石。

寒暖の差が激しい。

大雪にならず、まずはよかったが、今度はまた暖かくなるという。

三寒四温。徐々に暖かくなると猫も杓子もザワザワし始める。

啓蟄には早いが、株式も上がって、最近は死んだ振りしてじーっとしていた投資家がザワザワと蠢き始めたようだ。

何年も塩漬けにしていた株に、やっと利が乗りましたと。

良いことである。お金が動き始め、物を買う人たちが増えてくれば、日本も活気が出てくるだろう。

相場世界では、高くなればなるほど、強気が増える。

高きを買って、安きを売る。

相場道理に反していると、皆思うだろう。実はこれが道理である。

デフレの時は、安く買って、儲けを少なくして、安く売らざるをえなかった。

インフレの時は、高く買って、儲けを大きくしても売れる。

安倍バブルが来ると週刊誌が騒ぎ始めた。だが、まだまだ先のことである。

これから、物はもっと上がる。

土地も上がる、マンションも上がる。

最近の都心では、マンションが建つ前から「完売御礼」の札がかかっているのだそうだ。

デフレ二十年の反動がやってくる。

今度は、金でも買って、塩漬けにしておれば良い。そのうち6000円、7000円となる。

良い塩梅の酒の肴にでもなるのではないか。