ダメなら投げるだけ(日刊版2月22日付)

何でもないことで崩れ去る。ヒヤッとする相場が続く。だが相場は、騰げるために下がるものだ。

春動く山門不幸風の中 ミネ子。

風が強い。空気が乾燥している。

東京、神田須田町にある、老舗の蕎麦屋が焼けた。あのあたりは、空襲の時も全焼を免れた昔の建物が多い。

まつや、いせ源、ぼたん、竹むら。みんな大正から昭和初期の建物で、今も営業している。件の店も、大正時代の建物であったという。

焼夷弾にも耐えた建物が、何でもない日に焼ける。無常といふこと。

さて、商品相場が急落しましたが、何かあったのですか。

もう、この年になると、日々洪水のように流れる情報にはついていけません。罫線だけが頼りですね。

白金も、ゴムも、金も、いい押しが入っています。

相場は、騰げるために下げ、下げるために騰げる。その繰り返し。

NY金は丁度いいところにきたようだ。1500㌦は割れない。1600㌦を上抜けてくれば、もう上げ賛成の機運が盛り上がってこよう。年に一度、あるかないかの買い場と見る。

白金の5000円前後も買い場とみるが、なかなか急落が入ると買えないものである。

買ってダメなら、ぶん投げれば良い。安くなれば、また買えば良い―と、言うは易く行うは難し。爺さんの独り言。

要は、資金管理が重要。現引けする覚悟のある大金持ちしか、今の金は買えまい。

さて、相場はまだ終わっていないが、ヒヤッとする処。これを乗り越えれば、春爛漫。