ツイている時と、ツキが離れている時が判れば、あとは相場のやり方(資金配分)である。
影にさへつまづく齢二月憂し 乙郎。
ツキのない時、勝負事ではジタバタしない。
この心得が身につけば一人前である。
相場も、勝負事の一つ。ある日突然、運に見放される時がある。
麻雀小説家の阿佐田哲也氏が、戦後、麻雀で飯を食っていた頃、博打の神秘性、運の支配性を痛感したという。
「ツイていないと感じたら場から遠ざかる。ツキには短期の波と長期の波がある。場から遠ざかっても、場は常に見ていること」。
あえて相“場”からはなれてこそ、見える景色はあるというもの。
さて、NY金が1550㌦近辺から切り返した。ここが勝負処。
一気に1600㌦まで持っていければ、そこで流れが変わる。
さりとて、反発が弱ければ、昨年来の安値を更新するだろう。
天下分け目の関が原。売り方は利食いして、戻りをまた売ろう。買い方は防戦買いの一手。
この一年半、どちらも三度の戦いを演じ、買い方1800㌦の壁、売り方1500㌦の壁。いずれも阻まれた。
はてさて、どちらに軍配が上がるか。
当方、強気方。1500を割らないと見ている。割れば脱兎のごとく逃げるしかない。
買い方は踏ん張り処。
ドル円相場が92.50円処で踏ん張っているが、これも破られると、きつい押しが入る。
あとは、運が見方するかどうか。ナポレオンの言葉にこうある。
戦略は“運に恵まれない”という前提で練る。