ジェット機でばら撒く円(日刊版4月10日付)

バーナンキ議長は「ヘリコプター・ベン」と呼ばれた。

黒田総裁は「ジェット・黒田か」。ゴルファーみたいだ。

ドル円相場があれよあれよと100円へ。

たった数ヶ月前の相場が70円台、たった3日前の相場が92円台である。

一旦、相場が暴走すると、ファンメンタルズも、テクニカルズも関係ない。行き着くところまで、行くしかない。

もう、理論無視の暴走圏に突入している。

こういった状況下において、経済や相場の理論等は全く通じない。

学者諸氏や、経済評論家、金融アナリストが何を言おうが、物の道理で説明が出来る次元ではないということ。

日銀総裁の黒田さんが“異次元緩和”と銘打ち、市場に円をヘリコプターならぬ、ジェット機でばら撒くのだから、世界中に円が溢れる。

そんな円を誰が買おうというのか。

そのうちに、今度は円買い介入という手段を講じなければ、国債も暴落して手が付けられな状態になるだろう。

そんな状況下、NYの金は、だんまりを決め込んでいる。

一方東京の金は、別次元の相場になって、未踏峰に挑戦。ゴムも、白金も、ガソリンも、リーマンショック前の高値に挑戦していこう。

円安だけで、上がるよ上がる国内商品。

そのうちに、物価の高騰が心配され、輸入の採算は、合わなくなってくるだろう。

デフレの勝ち組が今度は負け組みになる。安売り合戦で勝利してきた、海外製品輸入組は採算が合わなくなろう。

そういった会社の、株が売られるのは必定。猫も杓子も、安くすれば売れた時代は終わろう。