盆は暗いか明るいか(日刊版05月08日付)

中途半端な連休が終わって、リズムが戻り、普段の生活に戻れそう、と思ったら大間違いである。

黄塵を吸うて肉とす五月鯉 しづの女。

連休は都心ですごすに限るという人がいる。

それも千代田区や中央区などの中枢なら、なお良いとのこと。大阪なら本町あたりだろうか。

普段は活気ある、都市の大動脈が、この日に限って血栓もなく、さらさらと血液を運ぶ。

中途半端な街より、空気もキレイだろう。

歳を取ると、一旦狂った生活のリズムを取り戻すのは難儀である。

されば書を捨てよ町へ出よう、となったかといえば、もうこの歳である。

連休中、布団の中で寝ているのか、起きているのか、夢と現実の狭間を行ったり、来たり。

曖昧に、ただなんとなく、目的など勿論あるはずは無く、日の過ぎるのを待つ。そんな日々。

百鬼園先生の、小説の如き世界哉。

暇ある身になり、俗世のことを心に掛けない、これが一番いい暮らし方というが。こうなると、何をするにも億劫也。

さて、相場の方は、国内連休中に米国の雇用統計が良い数字が出た。 

休み明けの丁半博打。大幅に円安で、国内商品大幅高と相成りました。

さても材料で迷わせる時間哉。ドルが真に強ければ一気に、100円突破せにゃならぬ。

しかし、そうならぬには何か理由がある。

上げすぎた反動を調整するのは時間か、あるいは価格か。横に這いペナントを形成か。95円を割って、下げ切ってから上がるのか。

国内商品は、全て為替次第である。賭場はこれから本格化。

盆暗にも、明るい灯がともろうか。