考えず感じる相場(日刊版06月18日付)

今の相場は、あれやこれやと材料を考え、論じる相場に非ず。値動きのリズムに乗じる相場なり。

翡翠やひねもす一二三の淵 東洋城。

ドルが五月高値を付け急落。円やユーロに対し弱基調であるが、金相場は全く反応を示さず。

余程金に魅力がないのか、上げの日柄が来ていないのか、両方だろう。

NY金は七月二十日前後まで、昨年同様、底練り相場になるのか。あるいは、下抜けて1200㌦台を試すのか。

おそらく後者の方が、判り易い相場になる。

全体的には、リーマンショック後の安値から上昇した相場も、11年9月に天井を打って、現在調整中だが、その半値押しが1300㌦。

四月安値で届いたと言えば、届いたと言える。

しかし、この半値押し水準を下抜けると、日本では三分の二押し、欧米ではフィボナッチの 61.8%訂正にあたる1154~1095㌦か。

ドルが巻き返してくると、金もそのレベルを見ておく必要があろう。

結局1520~30㌦水準を上抜けてくるまで、相場は7月末頃まで戻り売りが続こうか。

しかし円高は間もなく終了する筈である。

昨年九月から棒上げしたドル円相場も、流石に行き過ぎであった。ただ今度は下に行き過ぎ、一気に10円幅を落した。

行き過ぎには、行き過ぎで対処する。是即ち、自然の摂理なり。

為替の場合、高値からの調整は10%見ておけばよい。94円以下のドルは、買っておけば100円近くまでは早い。

この円安で、国内商品も安値から10%は上げよう。今の相場は、材料を考えず、リズムを見る相場であろう。