気迷い変じ疾風迅雷(日刊版06月24日付)

百万人といえど我れ征かん。今週は迅雷震雷、疾風怒雨。たちまち相場急伸せん。

明けやすき夜をかくしてや東山  蕪村。

先週、株式の世界は弱気一色。

野も山もみな弱気なら、阿呆になって買いのタネを蒔くがよか候。

相場というものはいくら気を揉んでも時期が来なければ動かない。

逆に、動く時がくれば動くわけで、それは日柄とする見方もあれば、人気とする考え方もある。

相場金言に、相場詰めれば動機づくとか、閑散に売りなしなどとあるのも、誰もが諦めた時分に、相場は人気の裏を行くと言う事を物語る。

人間と言うもの、お金にゆとりがある時は陽気であり、相場に対しても、とかく強気になりがちである。

逆に、懐が淋しいと、気も萎える。相場に対しても、暗くなる。

“気”の変化は、よく「お天道さまのお顔次第」といわれる。

先週末、二十一日は夏至。満月も二十三日。

この日を境に、相場も節目となり、。弱気が一転して、火柱立つ相場が来てもおかしくない。

この六月、ドルも株も、皆が弱気になったところは、買いのタネを蒔く時期である。

国内商品も、売られすぎ銘柄を買い拾う。

七月までに大きな底を付けた相場は、年末に向け大反騰。NY金は最後の下げを遣って終わり。

辛抱する“気”に咲く花を期待しての「忍の一字」にも限界あり、と相場から離れていく人が目に付く。

鳴かざれば、鳴くまで待とうほととぎす。待てば海路の日和かな。

井戸を掘るなら、水が出るまで掘れ。