10月21日付 メリマンコラム 《回顧と展望》その1
いやはや、何とも荒い展開であった。
すわ米国が債務不履行(default)に陥るかもしれないとされた期限のまさに前日、連邦議会はついに大統領の命綱とも言える債務上限引き上げ法案を可決した。
共和党と交渉拒否に徹する大統領の間に繰り広げられたこのデス・マッチを驚きの目で見つめていた世界中の皆さんのためには、まさにこの一事を、3年にわたって都合7回起きる天王星・冥王星のスクエアアスペクト(2012年6月〜2015年3月)の中間地点が孕む力を思い起こす手掛かりとしよう。ご覧の通りだ。一方は腰を下ろして話し合い、歩み寄るのを拒む。もう一方は、たとえ国家が金融債務不履行となって、世にも恐ろしげな “信用格付の引き下げ” を招こうとも、交渉と妥協を受け入れない限り政府機関は閉鎖だと脅しをかける。
世界のアナリスト達はこの件について、どちらがよりひどい愚策であったか — オバマケアの始動か、それとも共和党によるオバマケア資金停止の戦略失敗なのかについて討論し続けている。
暗雲が垂れ込めるにつれて、世界の株式市場は急落した。ダウ工業平均は9月18日につけた史上最高値15,709から10月9日の安値14,719まで1000ポイント近く下落した。そして上院がついに今後の惨事を回避することで合意に至った10月16日(水曜)から2日間の内に、S&Pは週末にかけて史上新高値まで上り詰めた。