11月04日付 メリマンコラム 《回顧と展望》その1
先週の世界の株式市場は風変わりなものであった。何故なら、このときの相場は水星逆行、ならびに(2012~2015年まで都合7回繰り広げられる)天王星・冥王星ワクシングスクエア(90度)の4回目に正しく添った形で進行したからだ。
その中で最も風変わりであったのが極東市場。印ムンバイ市場(SENSEX)は天王星・冥王星がスクエアを形成した11月1日に21,293をつけて史上最高値を更新。また豪オールオーディナリー指数もまたこの日、数年ぶりの高値を更新した。香港ハンセン指数もまた先週は上昇したが、新高値更新とまではいっていない。しかし、上海総合指数、ならびに日経平均株価は両市場とも比較的フラットな週であった。
欧州市場ではDAX(独)が10月30日に9,070をつけて史上最高値を更新。AEX(蘭)もまた、同日に数年ぶりの高値を更新している。ただFTSE(英)、SMI(スイス)の両市場の反騰は、3回目の天王星・冥王星スクエアが形成された時間帯である5月22日につけた高値を超える事が出来なかった。
米衆市場は欧州と類似した動き。NYダウならびにS&P500は10月30日に史上最高値を更新。ナスダックもまた、数年ぶりの高値更新している。しかし、その後相場は反落する。それはオバマ大統領が医療保険改革法(オバマケア)で約束していた「加入済みの保険については被保険者が望めば継続する事が可能」という事象が全く事実ではなかった事が判明するや否やの出来事であった。加入済みの保険継続に関しては、個人の意思の有無によるものではなく、継続資格の有無によるものであったという事がまさに今最近になって分かったのだ。継続資格に適合していない場合、保険側がその人にとって最も良いと考える保険プランへと誘導してくれる事になる。なあに、心配する事はない。その人たちが支払う保険料が、おそらく多くの場合3桁ほど跳ね上がるだけの事であり、決して心配には及ばない。政府が、それ(オバマケア)が―その人自身、もしくはその人の保険会社以外で―その人のために何が最善であるかを認識している、という立場を取っているという考えが、(このニュースを受けて)週後半の相場をプルバックに向かわせた一つの要因となった。そして、ここでリスクに晒されているのは、大統領の大衆への信頼性である。