*今回、コラムの短期見通しと長期見通しを逆に訳しました。
お詫びすると共に早速訂正いたします。
2月3日付 メリマンコラム 《短期見通し》
まるで投資家と政治家は、金星逆行下の経験でもまだ痛みが足りないと言わんばかりに、現在、もう一つ宇宙からの棘が近づきつつある。水星逆行だ。つまり、もし宇宙がロドニー・デンジャーフィールド(米国のコメディアン)そっくりであったら、きっとあなたは『オレ達人類に対してまったく酷い扱いだぜ』と思うだろうということだ。
まず金星逆行(12月21日~1月31日)、その後水星逆行(2月6日~28日)、そして火星逆行(3月1日~5月20日)と来る。それはまるで、カメの一群を追い立てるようなものだ。物事は何も片付かない。その上約束事は反故にされるか責任者の執行命令が必要で、それですら変更されそうだ。もし政府のモットーが “前進” だというなら、この期間は事実上、もっと “踵を返して後退する” ような感覚に近いものがあるだろう。
とはいえ、逆行は必ずしも常に “悪” とは限らないと、“良い” アストロロジャーなら知っている。ただ新しいルールに適応し、常識や期待を手放す必要があるだけだ。何故なら、何事も通常のルール通りにはいかず、期待は実現しない。だから変更が必要になり、一般常識は直観に道を譲るわけだが… これが常に賢明であるとは限らない。水星の逆行下では、金融市場もまたこうした性質を帯びる。つまり、通常の売買シグナルは効力を失い、支持ゾーンも抵抗ゾーンも効き目が無くなる―だが、それもほんの短期間だけだ。この時期はひんぱんに ダマシに遭遇すると共に、売れば上昇、買えば下落の往復ビンタ状態(whipsaw)になる。それゆえに我々の(水星逆行期における)モットーは「利食いは早く」なのだ。
そのため、この期間中はどっかりと腰を落ち着けて、自分のターゲット・プライスに値が届くまで待っていてはならない。何故なら1~4日ごとにモメンタムが20分くらい失速するかと思えば、その後反転するような場面が1~4日生じるからだ。また、水星逆行の中間日(2月17日:日本時間であれば16日付近)あたりは特に注意を払って欲しい。逆行開始付近で反転しなかった市場はどれもその時点で反転しやすく ― 少なくとも数日の間(1~4日以上)は続くからだ。
既におわかりだと思うが、ファイナンシャル・アストロロジーの原理を市場に適用する時は、研究の質的な側面を真に理解している必要がある。型どおりの定量的な研究結果に従うだけではダメなのだ。金星、水星、火星の逆行下では、市場は通常と異なるふるまいを見せる。それは人間と同じことだ。当然ではないか? その最も純粋な意味合いにおけるアストロロジーは、ジオコスミック・サイクルと人間活動のサイクルとの相関関係を指しているのだから。