2月10日付 メリマンコラム 《長期見通し》 その2
この考察におけるポジティブな側面 ー そして理解 ー は、自由と独立への衝動をその原理に含む、天王星と共にあるのかもしれない。だが自由で独立しているという自覚を持つには、そしてそれが自分の望む選択なら、まず最初に自分が属するコミュニティ内部で上昇する機会を持つ必要がある。これを突き詰めれば、オバマ大統領自身が説明するように、強調すべきは真の所得機会であって、分裂を喚起し階級間闘争へと導く挑発を背景とした、所得の不平等ではない。
これは常にそうなのだが、これらのアストロロジー上の原理には、より高次の顕れ方もある。もちろん、天王星と冥王星はスクエアを形成しているし、これはまず間違いなく、アストロロジャーが知る中で最も困難なアスペクトだ。しかし、二つの惑星が相互にアスペクト(特定の数学的空間関係)を形成する時は常に、その惑星達に関連する作用、活動、そして誘発される現象が互いに融合しようとする。この融合は、アスペクトが形成される時点で頂点に達するが、この場合アスペクトを結ぶのは天王星・冥王星スクエアで、最長3年間持続する可能性がある。だが、これらのピークは調和的な融合としても表現される。前者の(困難な)ケースでは、その結果は二極化と対立だ。両サイドとも対立に引き込まれ、強烈な闘い(今回のケースでは権力争い)が始まる。しかし後者の場合には、結果は統合と解放だ。そこには集合意識の跳躍がある。何故なら、多くの人々と多様なアイデアを包含(排除ではなく)することによって(天王星) “我々はこの困難を共に克服した” からだ。ここに含まれる多様な人々やアイデアは、単に “一般的” ではないからといって、社会に対し敵対的だというレッテルを貼られるようなことはない。
今日、米国の政治状況は、民主党(またはリベラル)と共和党(または保守)とに分かれているというイメージがある。両党ともこれまでのところ、以前より多くの米国民がもはやどちらの党にも属していないという事実を上手く抑えつけている。だがこうした人々は、 “無党派” と呼ばれるグループに属しているのだ。そうではないか? 米国の大多数の人々は今や、自分達自身を “無党派” だと考えている。まさに天王星の面目躍如というところだ。そして、これら天王星のポジティブな顕現が勝っている限り、米国には希望がある。何故ならこれは、“普通” が変化しつつあることを意味するからだ。このトレンドが政治的所属からの独立(天王星)に向けて続いていく限り、そこには “多様性を含んだ統合”(天王星の光の側面) への希望があり、“分離と分裂によって掌握される権力” (天王星のネガティブな側面、及び山羊座の冥王星と蠍座の土星)からは離れていく。
伝統的な政党システムは、彼らが見張っているその水面下で起きている、このような流れを好まないかもしれない。だが私のようなファイナンシャル・アストロロジャーにとって、それは、来たるべき “ポスト天王星・冥王星スクエア期” の明白な前兆だ。結局、これはワクシングスクエアであり、ウェイニングスクエアではない。そしてワクシングスクエアは生みの苦しみを象徴しているのであって、死を意味するのではない。それは夕暮れに沈むというより、夜明けに昇る太陽の方に…より似ているからだ。