2014.04.03

3月31日付 メリマンコラム 《短期及び長期見通し》 その2

しかしながら、私達はもう一つ、過去の模倣的ふるまいへの潜在的な流れに入る寸前にあり、これがもたらす危機は、世界の安定を揺るがす可能性を持っている。ロシアが旧ソビエト連邦の国々― 旧ソ連としての国境を後退させることにより建国し、ロシア語を話す同胞が数多く居住している国々―の支配権を取り戻そうとし始めるにつれて、私達は、ここ10年に遺された問題として他の国々の側にも似たような動きが起きるのを予測している。それはまたタイプの異なる闘争の危機であり―牡羊座の天王星が示すように、今回の場合は軍事的なものだ。西ヨーロッパ諸国と米国は、これを失敗した過去、すなわち古めかしい20世紀の冷戦への回帰として括ろうとしている。だが私はそうは思わない。これは未来へのトレンドであり、過去に回帰することではない。私達は今世界で起きている大規模な地政学的変化の渦中にあり、それは21世紀半ばまで続く可能性がある。これを手短に解説しよう。

天王星と冥王星が1965年〜1966年のコンジャンクション(合:0度)によって新たなサイクルをスタートさせた時、西欧社会では進歩主義が産声をあげた。これはより速い動きをする天王星によって示唆されたものだ。私のセオリーでは、コンジャンクションの時は、より速い動きの惑星テーマが優勢となる。そして、天王星・冥王星がワクシングスクエア(90度)を形成する時点(2012年〜2015年)では、起きてくる出来事や下される決定は、より遅い惑星が持つ新たな原動力へとシフトしていく集合意識に同化しながら展開し、速い惑星の持つ原理からは乖離していく。

私達は今、このような移行期の渦中に生きているのだ。このシフトは、天王星的―進歩的でリベラルな―世の中から、もっと冥王星色の濃い、個人の暮らしに対する中央政府の統治による管理が行われるような世界への移行だ。

これは国民と政府、相互の合意によって施行されるか、あるいはどんな方法であれ、これらの指導者達が統治を行うには不可欠だと考える… 強圧的な手段によるものかの、どちらかになる。こうした流れは移行の度合いを徐々に強めながら、天王星・冥王星がオポジション(180度)となる2046年〜2048年まで続いていくだろう。