2014.04.17

4月14日付 メリマンコラム  《回顧と展望》 その2

世界の株式市場は先週、打ちのめされた。これは興味深い事だ。何故なら先々週の3月31日、私達は新月が3月30日に天王星とコンジャンクション(0度)を形成するとしても、それほど大きな価格変動は無いだろうと述べていたからだ。その理由は、月(と太陽)がより速い動きの天体で、天王星はそうではないからだった。コンジャンクションにおいて支配的に働くのは、より速い天体の方なのだ。確かに、その週株価は米国、インド、スイス、アルゼンチンなど多くの国々において徐々に史上新高値へと上昇していったが、その変動幅は大きくはなかった。乱高下が始まるとすれば次の4月7日の週かもしれないと述べたが、これは太陽が火星とオポジションの位置に来るからで、オポジションにおいて支配的なのは遅い方の惑星だ。この場合、それは火星であり、火星はボラタイルな性質を持つ。
そして、またしてもその通りとなった。先週、世界の株式市場は4月4日につけた高値から落下し始めた。4月9日に公表されたFOMC(米連邦公開市場委員会)の強気な議事録も、その効き目はそう長く続かなかった。その当日に200ポイント近く戻した後、ダウ平均は力尽きて2日間の内にそれ以上の下げを見せ、16,000近くで週の大引けを迎えた。これは前の週の高値から約600ポイントの下落だ。現在、幾人かのアナリスト達が『フォーキャスト2014』で私達が書いたことについて認め始めている。すなわち、米国株式市場(と世界の多くの市場)が17〜50%下げる時期が来るはずであり、その時は高値からおよそ30〜50%の下落をみる可能性が非常に高く、これは2014年5月までに起きるだろうということだ。

現在私達は、宇宙エネルギーの流れがその筋道を辿るかどうか、その成り行きを見守っている。もしかして、FRBが再び介入してそれが絶対に起こらないようにするのか? 今回、この下落が止まらないだろうことを示唆している地域が一つある。それは日本だ。
日経平均株価は10週前から始まった直近のプライマリーサイクルが持つ下値水準を割り込んだ(13,996)。メリマン・サイクル理論によれば、市場が現行サイクルの起点をいったん割り込むと、そのサイクルは弱気に転じ、最安値はサイクル終了時までは示現しない。この時、より長期サイクルの天井も示唆される。これが意味するのは、日経が長期サイクルの底値をつけるのに今後2カ月〜12カ月間かかり、それまで弱気トレンドが続くかもしれない、ということだ。こう考えるといい。もし現在、通常のサイクル・パターンが展開しているとするなら(中央銀行の介入や操縦が無いとするなら)、株価は4月の高値から17〜50%下がる公算となる。またその下落が30〜50%となる可能性は高い。先週みられた日経平均株価の動きは、この下落がスタートしたことを示唆していた。