5月26日付 メリマンコラム 《長期見通し》 その3
現在はいまだにカーディナル・T字スクエアの影響範囲内(6月いっぱい)にあることから、またもう一つのスキャンダルが米国政権を襲った。それは何か? VA(退役軍人局病院)で治療を受けようとする復員軍人達に対し、適切で時宜にかなった対応をしていない、という問題だ。フェニックス退役軍人病院一カ所だけでも、対応を待つ間に40人を超える死者が出ていることで、元軍人達が助けを求めてから数ヶ月もの間治療を受けられずにいるという疑惑が出ている。このスキャンダルがエスカレートしていく中で、同様の申し立てによって他にも25を数える州と退役軍人病院に調査が入っている。
もちろん、この問題のみが カーディナル・グランドクロスと重なる火星逆行下で世界が過去数日間経験してきた物事の例というわけではない。ナイジェリアで学校に通っていた276人もの少女達が、“まだテロリストとは認定されていない” 集団であるボコ・ハラムによって拉致・誘拐され、タイでは軍が選挙によって選ばれた政権を転覆させた。これらもまた、カーディナル・クライマックス最大の構成要素であり、順行後いまだ滞留している火星のアスペクトのオーブ範囲にある、天王星・冥王星スクエアにピタリと一致したテーマなのだ。
今回の火星逆行は終わりを告げた。それは私自身にとって、目を覚まされるような個人的体験となった。だが(推察するに)、この宇宙絵巻の歴史的な瞬間にあって、世界の出来事に対しその目を見開いている人々の大部分にとってもまた、同じことが言えるのではないだろうか。
もしかすると今回の順行への回帰は、火星逆行中に起きてきた、ヨーロッパやアジアの多くの国々と米国との乖離を埋めるための、意識的な努力と関連するかもしれない。ひょっとすると、この新たな冷戦を解凍するために、また別の仕切り直しが企図されるかもしれない。またこれは、愛する祖国の市民とその自由を護るために自らの命を投げ出し、あるいは危険に曝してくれた人々に対して、真の看護を提供するシステムを生み出すための真剣な取り組みと関連するのかもしれない。
木星が太陽の周りを巡っている間は、常に希望が存在する。そして、より良い明日への希望と信頼は、私達を苦しめる物事に対する最も偉大なヒーラーなのだ。特に、自らの行いによって裏付けされた希望と信頼には、強い力がある。