6月23日付 メリマンコラム 《長期見通し》 その1
Humpty Dumpty sat on a wall.
ハンプティ・ダンプティが塀の上
Humpty Dumpty had a great fall.
ハンプティ・ダンプティ落っこちた
All the king’s horses and all the king’s men
王様の馬と家来が総掛かり
Couldn’t put Humpty together again.
でもハンプティを元には戻せない
―マザーグースより
あなたが民主党だろうとリベラルだろうと進歩主義者だろうと、はたまた共和党だろうと保守主義者だろうと茶会運動派だろうと、そして米国在住の無党派であろうと、トランシットの海王星とカイロンがバラク・フセイン・オバマ大統領の出生図の月(双子座)・冥王星(乙女座)にスクエアを形成した2013年3月以来、彼が経験している「塀のてっぺんからの墜落」ぶりには驚かずにいられないだろう。大衆の懸念の重大性を払拭しようとして彼が下す決断、彼が発表する声明、彼が試みる拒絶、その全てが広報活動の大失敗へと向かった。彼が側近から取り入れるアドバイスも、危機的状況を再翻訳したり新たに翻案したりしようという側近の努力も、皆彼へのブーメランとなって戻ってきた。何事も成るべき状況には成らず、その過程において、新しい世論調査は彼の支持率と信頼度が下がりに下がっていることを示している。
2013年2月当時、オバマを好感する支持率は60%近かった。今日では、彼の職務遂行能力への不支持率が60%近い。これは、トランシットの海王星によってハードアスペクトを受けた時に人が味わう可能性を持つ体験 ー スキャンダルや以前は愛し敬愛してくれた人々からの信頼感の失墜など ー との数多くの相関性の一例だ。だが、海王星にはまだ注意すべき事がある。“不可視” になる、または “結果を顧みない” と他者の目に映り、その一方でアスペクトを体験中の当の本人の目には、引きこもりと逃避願望という主題が浮かび上がるという特徴を持つのだ。自分達の指導者が、人生を変えるほど重要なこういったトランシットを経験しているような国家の国民にとって、おそらく最も厄介なのはそれらの特徴だろう。