7月21日付 メリマンコラム 《回顧と展望》 その1
突然であった。“いきなりかよ!”とでも言おうか。金の見通しに関して、先週の投資の現場におけるあの強気から弱気への―そしてその後、そのうちの一部がまた強気に転じる、あの変わり身の速さといったらどうだ。
先週のコラムでは、大手銀行や証券会社、金融ブローカーのアナリスト達が一年を通して保ってきた弱気見通しをようやく強気に変え始めたという報告でスタートした。彼らは2013年12月31日の金のボトムを見過ごした。それは、まさに私達が最初で―そして先週号の1つ前、金がボトムをつけた翌日(2014年元旦)に発信し、購読者に今(元旦後最初の営業日)こそ金を買う時だと薦めた ― 唯一の金に関するスペシャルレポートを発行するに至らしめたマーケットタイミング・ツールや、それを使いこなすスキルを、彼らが持ち合わせなかったことが原因だと考えられる。金は大晦日に1181.40で底をつけ、そしてまさに先週のコラムの直前、1346.80まで騰がった。こうして150ドルを越える騰勢の末に、銀行や証券会社、金融ブローカーは顧客に買いを推奨し始めた。
だがその後、騰勢の途上で奇妙なことが起こった。7月14日(月曜日)、金はベッドから転げ落ちた。さて、これはちょうど週の始まりに30ドルを超える下落となり、まるで ―いきなり強気に転じた人々にとっては―地層の重なる山のてっぺんから転がり落ちるようなものだった。多くの人々は即座に弱気に転換し、以前のスタンスに再び戻った。まぁファイナンシャル・アストロロジーを研究する者からすれば、この現象は惑星が突然方向転換したり、サインチェンジしたりする現象に似ている。惑星が方向や星座宮を変える時、投資家は彼らの見通しや戦略を変えるものだ。
7月15日(火曜日)までに、金はまさに私達が望んでいた1292.60まで下落した。そこでその日の午後、金が1293.50付近に達した時にMMAでは「スペシャルゴールドレポート」を発行。今が金の買い時(リスクとリターンのバランスが非常に良い時)だとアドバイスした。積極的なトレーダーの場合はその前週に利食いしていたので、即座に買いで入るよう推奨している。どのみち木星が翌日獅子座入りしたわけで、獅子座は金を支配しているのだ。まぁ、実際にはそれだけで金の買いを推奨したわけではない。火星や月の動き、サイクルとパターン、そして2つのテクニカル指標が全て見込み通りの時に見込み通りに揃ったからだ。