8月11日付 メリマンコラム 《回顧と展望》 その3
要するに、今や世界はより希望に満ちるだけの理由を持っているという訳だ。米国の指導者はついに再び世界の問題に取り組むようになった。だがサイクル・アナリストにとってはそれ以上の意味がある。これは新たなサイクルの始まりであり、新しい始まりは常に強気なのだ。そこで問題となるのは、これがいつまで続くかだ。そして、史上新高値や数年ぶりの高値を再びつけに行くのかどうかだ。あるいは、ついに弱気市場がスタートし、それ故にどんな反騰も次の下げが始まるまでの綾戻しに過ぎないのだろうか?
先週、世界に起きた全ての騒乱(ウクライナ、イスラエル-ガザ、イラク-ISIS)を受けて、金はなかなかのパフォーマンスを見せた。7月31日にハーフ・プライマリーサイクルの安値1281を記録した後、8月8日には一時1,324.30㌦まで騰がったのだ(12月限)。そして1,312付近の引け値で週を終えた。これまでのところ、蠍座の火星が率いるトレードは生きている。7月25日に火星が蠍座に入居してからの騰げはその後の新高値まで来た。だが、この強気コンビネーションが示すこれまでの歴史的事例に見合うためにはもっと騰がり続ける必要がある。先週は良いスタートとなった。
8月11日付 メリマンコラム 《短期見通し》 その1
“幻想への欲求が深い時、多大な知性が無知のために使われる可能性がある。”
― ソール・ベロー*(www.thinkexist.com)
先週終盤に始まったグッドニュースは果たして続くだろうか? 米国が紛争中の両サイドを喜ばせるために編み出した美辞麗句(共感主義)とは異なる、しかも実際に行動すれば誰をも喜ばせないやり方で世界の諸問題に再び関与したことで、戦争や対立の代わりに平和が突如として拡がりを見せ始めるのだろうか?
*ソール・ベロー【1915~2005】米国の小説家・劇作家。1976年にノーベル文学賞を受賞(wikipediaより)