9月8日付 メリマンコラム 《回顧と展望》その2
しかしながら、このECBの決定は満場一致ではなく― 反対者が複数存在した ― ここにドイツがEUを離れてBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国)に加わるのではないかという新たな憶測が出ている。これまでこうした流れに疎かった方々のために言い添えるなら、BRICSの内いくつかの国は米ドルに代わる新たな基軸通貨の推進を図っている。本当なのか? 勿論本当だ。私達はいまだに天王星・冥王星スクエアという艱難のただ中にあり、そこでは驚くべきことなどもはや何も無い。
先週起きた予想外の展開を受けて、その日、米ドルは再び王座に帰りついた…いやいや…おそらくもう1年か2年は王座にあり続けるかもしれない。通貨における新たな強気/弱気相場は、通常、しばらくの間続いていく。銀行というものは、かのタイタニック号以上に方向転換が遅い。念のために言っておくと、ユーロ/ドルは直近で5月8日に1.4000を試している。それから4カ月も経たないうちに1.3000以下に落ちるというのは、新たな長期トレンドの深刻なシグナルだ。とは言え、天王星が6回目そして7回目(全7回)の正確な冥王星とのスクエアに戻るべく進んでいる状況とは合致している。
このアスペクトは株式より以上に、ほぼ間違いなく借金の手段である通貨における長期サイクルの反転に関連している。また米ドルが他の通貨に対して騰がる時は、商品先物が下落するというのも事実だ。したがって、貴金属や食品関連もまた先週は急落した。金と銀は9月5日金曜、ヘリオセントリックの水星が射手座の旅を開始するにつれて、3カ月ぶりの最安値水準まで下落した。金は一旦1260以下に沈んだが、週の終わりには1270を試すところで引けた。銀は19.00を試したが、19.20以上に戻して週を終えた。株式市場にとっては、幾分の不安定な動きにもかかわらず、全般的に良い週となった。世界の幾つかの株式指数は数ヶ月ぶりの新高値をつけ、中にはダウ平均やS&Pのように史上新高値をつけたものもあった。