9月8日付 メリマンコラム 《短期見通し》 その1
さて現在、まずは9月16日まで続くヘリオセントリックの水星による射手座運行と共に、9月12日に火星が蠍座の危険な旅を終えようとしている話をしよう。先週のコラムでこう述べた。
“火星が蠍座の尾の部分に近付いていくという状況(9月12日いっぱいまで)は、常に危険な取り合わせだ。限界まで追い詰められたと感じる者は、まるで自分の縄張りを侵されたと感じる蛇のように反撃に出がちだ。(ヘリオセントリックの)射手座の水星は “失言癖” の兆候を示す可能性があり、そうなると人々は相手の気に障るような、あまりにも無神経な物言いをする。……さぁ、これが金融市場にどう影響するだろうか? 私には確信が無い。だが今週、そしておそらく来週にかけては、火に油を注ぐ要因が非常に素早く急激な価格変動をもたらすのではないかと疑っている”。
これは確かに通貨と貴金属に影響をもたらし、金曜の寄り直後には両方共数ヶ月ぶりの安値をつけたのだが、その後支持帯に達したことから週の大引けに向かって反騰した。
今週は9月8日/9日に起きる柔軟宮(ミュータブルサイン)の満月で始まる【註:日本時間9日に発生する満月は太陽と月のオポジション。この日、太陽は乙女座にあり月は魚座にあって両サインは2つともミュータブルサインである】。これはそれ自体で価格の急激な上下動と同期するものだ。論理(乙女座)とイマジネーション/ファンタジー(魚座)との間でせめぎ合いが起きるにつれて、感情はいよいよ高まっていく。この時期は裏付けも無い思い込みがはびこるか、もし話が真実だとしても、発言は “後ろ向き” な表現となり、他者が受け入れやすいように別の角度から伝えられる。このやり方で成功を見るとしても、一時的なものかもしれない。
しかしながら次の週には、燃え上がりやすい火星が、ワイルドで何につけても大げさなサインである射手座(またしても!)に入居し、9月21日(日本時間22日)に起きる海王星とのスクエアに向かって駆けて行く。火星は常に何処かに向かって急いでいる。だが今回は、この「何処か」とは何処でもない。何故なら、通常海王星は自分自身が何処に居るかを知らないし、ましてや何処に行こうとしているかなど、知る由もない。となればグルグルと空回りするようなことになりがちだ。結局は空騒ぎ以外の何物でもないのだ。だが、実際その空騒ぎは何にも無いところから何物かになっていき、そして誰もが頭を掻きながら、ついにはこう問うことになる。“いったい何をやっているんだ?” “何故こんなことをしているんだろう?”