11月03日付 メリマンコラム 《短期および長期見通し》 その2
NFP発表後の翌週11月10〜12日、運行中の火星は先ず冥王星とコンジャンクション(0度)を形成し(日本時間11日)、天王星とスクエア(90度)を形成する(日本時間13日)。更に翌13日(日本時間14日)太陽が木星とスクエアを形成。これらは全てが、株式市場の反転と関連性のある第1級(最強)のジオコスミック・サインだ。火星、木星、そして天王星の全てが短期間の内に形成されるアスペクトに含まれる時は、多くの場合、通常より大きな価格の上下動が明確に観察される。金融市場に打ち上がる、さらなる印象深い花火を予期しておこう。
また、上記の件は次の事象とも関連があるかもしれない。すなわち、この時(11月10日)、水星は蠍座の2度を過ぎるが、この度数は10月4日(前回銀と金が安値をつけた3日と6日の間に挟まる週末)に水星が逆行を開始したポイントに当たる。
これは “(水星逆行の)シャドウ期の終了” として知られている現象だ。また、11月5日〜6日も関連を持つ可能性がある。この時順行の水星が直近の逆行中間地点である天秤座の25度に戻って来るが、逆行時にこの位置を通った時、株式指数はドシンドシンと音を立てるような下げを終了している。また逆行前にこの度数を通ったのは9月22日だが、この日は米国と日本の株式指数がそれぞれ前回の高値をつけた日付の中間にあたる。さて、水星が今週この度数を3度目に通ろうという現在、日米両国の株式市場は前回の高値を上回っている。そしてその日はちょうど米中間選挙(11月4日)と雇用統計(11月7日)に挟まれた中間日だ。
また今後、多くの注目を集めそうなのが11月30日、 “我らのスイス・ゴールドを護れ” というスローガンの下に実施されるスイスの国民投票だろう。これはスイス中央銀行が全資産の内最低でも20%を金準備として保有するという義務付けに対する国民投票だ。それにはさらなる約束事項があり、スイスは金の売却が出来ず、その保管は国内でなければならない(その多くが米国の保管所にあると推定されるが、何らかの理由で国内に戻すことが出来ないドイツの金とは対照的だ)。
もし投票によってこれが成立すれば、スイスは今後5年の間に大量の金を買い入れることになるだろう。まぁこれは深読みし過ぎかもしれないが、この件は米国の強引な戦略に対するある種の報復という可能性も無いとは言えない。米国は自国民の脱税行為を阻止しようとして、スイス政府が数世紀にもわたって保持してきた銀行顧客の守秘義務に関する法律を破るよう強制したのだ。スイスの銀行家は米国人顧客の氏名を明かさない場合、米国内に入れば逮捕され、拘留の上実刑判決を受ける怖れがある。こうして、少なくとも米国人にとってのスイスの銀行機密と守秘義務法は終焉を迎えた。だがこれは “ 味方を獲得して敵を操る ” という方法論に関する限りはなかなか上手くいかなかった。最終的に、スイスの国民投票は米国中央銀行の利益にとって非常に高くつくことになるかもしれない。