2015.01.30

1月26日付 メリマンコラム  《短期及び長期見通し》  

現在、水星が風のサインである水瓶座での逆行の旅を開始している。予測通り、先週は金融世界で大きな発表(ECBによるQE実施発表)があった。我々は今、彼らの新しい政策が思惑通りに働くかどうかを見ている。私の信じるところでは、思い通りにはいかないだろう(水星逆行下、または天王星・冥王星スクエアの下では何事も企図した通りには動かない)。今の私達は成り行きを観察中というところだが、私としてはより多くの意図せぬ結果が浮上してヨーロッパが他の選択肢を考慮せざるを得なくなり、この最新の取り組みを変更するのではないかと考えている。私には “他の選択肢” が可能かどうかさえわからないが、彼らが何かを思い付くだろうという確信はある。もしかすると、彼らは負債でよろめく国々の “債務免除” または “債務軽減” 措置を検討するのかもしれない。それは今後、2015年終盤から2016年にかけて形成される土星・海王星スクエアが持つ哀れみ深い一面の表現だろう。しかし、そうなるとは限らない。

今週は金星が魚座入りして初期度数を運行し、1月30日に土星とスクエアを、2月1日(日本時間2月2日)に海王星とコンジャンクションを形成する。歴史的に見て、土星・海王星のアスペクトは多くの金融市場(株式、原油、通貨など)における長期サイクルの天井または底と最強の相関関係を持つ位相の一つだ。
1月30日〜2月1日近辺で、より短期の反転が起きる可能性がある。また、ECBが新しく始動した刺激策に対する疑念と批判がもっと表面化してくるのを見ることになるかもしれない。通貨戦争はなおも続行し、他の市場により大きな不確実性とボラティリティをもたらすだろう。

同様に、これは米国大統領バラク・オバマにも影響を与えるかもしれない。彼の出生図の月(大衆のイメージ)と冥王星(個人的権力)が、天空の金星・土星スクエアと海王星が放つエネルギーの焦点となるからだ。中央銀行とは裏腹に、彼は自分が望むものを手に入れることはない。実際運行中の土星は、彼が受け取るものが自分の過去の行いに対する望みもしない多くの調査だと示唆している。月は過去であり、土星は本人に対して批判的な他者から突きつけられる、釈明と引責への要求だ。

もう一つ、トレーダーの行く先に立ちはだかる重要な短期のジオコスミック・サインは、2月6日(日本時間7日)の太陽・木星のオポジションで、その日は米国労働省から1月の雇用統計が発表される。太陽・木星のオポジションは、これまでのジオコズミック研究の中で、米国株式市場のプライマリー・サイクルと最も高い相関性を持つシグナルの一つだ。拙著 “The Ultimate Book on Stock Market Timing Volume 3” で述べた研究によれば、これは10営業日をオーブ範囲として50週以上の株式市場サイクルとは50%、プライマリー・サイクル(PC:13~19週)とは75%の相関関係を持っている。木星の下では全てが誇張される。木星、海王星、そして魚座が支配する原油は、トレンド転換の主役となるかもしれない。