2月2日付 メリマンコラム 《長期見通し》 その2
たとえばこれに似た時期として、2014年4月中旬(グランド・カーディナルスクエア)を思い起こしてみるといい。1カ月の間に、ロシアはウクライナを併合し、ISISのテロリスト(おっと、“武装勢力”という意味だ)が台頭して人質達の斬首ビデオを流布し始めた。こうした危機的兆候は、彼らがイラクにおいていくつかの街を制圧し、イラクとシリアに大きく勢力を伸ばすにつれて、それまでの “二軍” 的な扱いから突如として世界平和に対する本物の脅威として浮上してきた。しかしながら、この時期は金融市場における長期サイクルの完了という意味では特筆するような点は無かった。
実際、長期の市場サイクルの完成という観点からは、天王星・冥王星スクエアの全期間(2012年6月から)を見ても、特に注目に値する点は無い。おそらく通貨は例外かもしれないのだが。一部のファイナンシャル・アストロロジャー達は、これほど重要な長期の惑星サイクルと株式市場における長期の天井、または貴金属市場における長期の底との間に(これまでのところ)関連性を欠いていることに失望している。だが非常に少数のファイナンシャル・アストロロジャー達は、天王星・冥王星スクエア期の殆どの期間続いたこの強気市場を正しく予測していた。
この関連で唯一確実に影響を及ぼしたジオコスミックな相関関係は、運行中の月のノースノードで、2008~2009年の一般経済の底と、その後2017年まで続く可能性を持つ回復を正確に予告していた。この相関性は、1930年代に出版された経済と月のノースノードに関する研究書で有名なファイナンシャル・アストロロジャー、ルイーズ・マクワーターにちなんで “マクワーター・スタディ” と呼ばれている。
私を含めて殆どのアストロロジャーは、月のノースノードのサイン運行よりも、天王星・冥王星間のハードアスペクトにより重きを置いてきたのではないかと思う。天王星・冥王星間のハードアスペクトの歴史は、1931~1934年の例を見ても、株式市場の主要な暴落、厳しい景気後退、そして経済不況との相関性において、非常に印象的だ。1930年代の中盤、天王星は冥王星とスクエアを形成しており、月のノースノードは水瓶座にあってマクワーター・経済サイクルの底を示していた。今回、月のノースノードは2008~2009年に水瓶座を運行しており、土星が天王星にオポジション(これも株式市場の長期サイクルに関連)を形成していた。だが、天王星と冥王星が共にスクエア・ダンスを踊り出した時には、月のノードは既に星座サインの旅路における成長サイクルに入っていた。