3月16日付 メリマンコラム 《回顧と展望》 その2
しかしながら、中央銀行がECBのような量的緩和策による操作を行っていない英国にとってははかばかしくない。ロンドンのFTSEは先週下落し続け、木星・天王星トライン形成のちょうど前日である3月2日につけた記録的な高値のはるか下方に沈んでいる。
一方、日本の中央銀行(BOJ)もまた、似たような拡張的貨幣政策を採り入れており、金曜にはドイツやオランダのように、株式指数(日経)が数年ぶりの新高値まで舞い上がった。実に2000年4月以来初めて19,335に達したのだ。しかしながら、先週下落した他のアジアないし環太平洋地域の株式市場に対して同じ事は言えない。 “お金で愛は買えない” と言ったのは何処の誰だ? あるいは、“票” を。
だが、昨今のマネーとは一体何を指すのだろう? それは確実に金でも銀でもプラチナでもない。これらは先週下げ続けていた。金は今から2カ月前にも満たない1月22日、水星が逆行に転じた時につけた高値1308から、今や160ドル/オンスあまりも下げている。またそれは確実にユーロ通貨でもない。ECBによる *“Money ain’t for nothing(あぶく銭)政策” がユーロ通貨を拳で殴りつけ、2003年1月以来の安値水準へとダウンさせた。ユーロは先週、一時的に1.0500を1ポイント割り込んだのだ。以前このコラムで述べたように、ユーロはドルに対して等価(どころかもっと安値)になる道を進んでいる。昨今のキングは米ドルであり、そしてこれが最近開催したウェビナーの主要なテーマでもあった。