輸大二番限売りに妙味が
小豆相場は、もう少し日数をかけて下値探りという相場つき。買うにはまだ早い。
円相場が反騰に転じた。
円も相場なら大下げのあとは底入れ→大出直りとなろう。
要するに相場の流れが変わったのである。
輸大期近限月がマバラ筋の煎れと商社筋の売りヘッジはずし(買い戻し)で大阪当限は日足陽線三本立てた踏み上げの上値を新値に買った。
名古屋当限は九月28日高値を一文抜いて十月7日二番天井型。これが百二十円割れから売り線になる。
東京二番限も、つれ高で半値戻しの三百十円を買うかと思ったが四千二百三十円を割ると下げに速度がつくだろう。
長期限月のほうは、円安で買った分を、これからの円高で帳消しにする。
輸大は、だいたいそんなところで、火薬庫大阪10限も強気がふえ過ぎて心もとない。
皆が皆この10限輸大の上を大きくみている。買い主力としては逃げ場の急所でなかろうか。
いやいや受けて総煎れを取るのだ―と、ここまで仕上げたら手を緩めるわけにいかないかもしれないが、もの事腹八分という。執拗は益を受くることなしの現実を過ぎし七月小豆でも見てきたし、生糸の静岡筋の例もある。
大阪10限四千八百円割れから逆落としに入る格好。
小豆は薄商いとはいえ生糸に比べたらまだよいほうで、生糸となったらできない時は、ほんとにできない。
その点、小豆は投機層というか、小豆マニアの層が厚い。いまのところ下値探りで、二万八千円を割ってよし、割らずもよしのところ。実勢としては、まだ買えるところでない。
生糸は硬軟にらみあいで玉がほどけない。
来週は多少とも変化のある動きになりそうだ。なにかそのような材料が出そう。
●編集部註
以前も書いたが、風林火山は晩年、音楽を聴きながら原稿を書いていた。
もしこの時、音楽を流す事が出来たなら、R・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」を流していた気が。さながらそれは、映画「2001年宇宙の旅」のイメージだ。行間から、予測していた事象が遂に始まったという心情が伝わる。
「2001年宇宙の旅」は70㍉という通常の倍のフィルムで撮影され、シネラマという特殊な方法で上映された。昔は東名阪に専門映画館があったが、東京と大阪の劇場は昭和56年に閉館している。
公開から50年経って、この作品は11月1日まで全国のIMAXシアターで上映されている。