小豆相場の先行き如何?
小豆相場のこれから先の事を考えてみると、秋底入れにはなるだろうが、冴えない。
日柄薬というけれど、小豆の限月も来月くれば六本揃う。
七月解け合いから、ひっそり息をひそめてきた感じだった。
相場のほうは、そのような時だけに元気のよい上昇などありようがなく地すべりが続いた。
作柄も悪くない。大幅増反。不景気による実需不振。
そして市場管理面の強化と人気離散など、更には産地の売り物が値を崩し、自由化問題が不透明。
行政のほうとしては次期枠操作で相場下落に歯止めをかけなければならないが、これとて今すぐ決め手がない。
市場内部要因は、買い玉すべて水つかり。
これでなお一段安に崩れると、辛抱組も気力の限界がくる。
二万八千円ラインを割るのは、多分、買い方の投げによってであろう。
その時の出来高が比較的多ければ、秋底になるかもしれない。
しかし雑豆自由化という方向が強く出るようなら、根底から相場を考え直さねばならない。
去年は10月19日と11月19日の二点底。綺麗な秋底だった。
まだ、あの頃は市場に元気のよい人が存在した。だから相場の出直りも足早やに二月10日まで買った。
今年、仮りにこの先秋底入れたとしても、去年のような精気ある出直りが期待できるだろうか。
余程、安値で売り込むとか、強力な行政が打ち出されるかしない限り、雑豆業界の体力も、商取業界の体力も弱りきっているだけに、下げの反動、自律戻し程度でないかと思ったりする。
●編集部註
秋風が吹いている。
それは商品業界における厳しい冬の時代の幕開けを告げる風であった。
この年の2月から続いていた小豆相場の下げトレンドはまだ終わらない。10月の頭に切り返すも、下旬には反落し、更なる下げを指向する事になる。
話は変わってこの年のこの日、当時ロッテオリオンズに在籍していた落合博満が首位打者・最多本塁打・最多打点の3つのタイトルを獲得。三冠王に輝いた。この記録は、1938年から現在まで11回しか作られていない。ただこの11回中、落合は82年、85年、86年と3回三冠王を獲得している。
落合以外で複数回三冠王を獲得した選手は巨人の王貞治と阪神のランディ・バースがいるが(それぞれ2回)、なかなかに達成出来ない記録である。
95年にイチローが寸での所で三冠王を獲得出来なかったが、この年の首位打者・打点王・盗塁王・最多安打・最高出塁率の五冠を達成している。