小豆急騰まさに接近せり
小豆の買いが早い勝負になろう。今週S高もあろうか。輸大も強気の時代に入る。
輸入大豆はタイガース相場(人気ばかりで勝てない)などと狂信的タイガースファンがいうのだから困ったものだ。干支(えと)でも13年すれば寅年がくるのに19年しても優勝にとどかない。
ところがこの輸大は阪神タイガースと違って、熱狂的人気に必らず報いてくれるから、辛抱が肝要。
輸大の弱気は、もう店じまいしなければならん。
これからの相場は買いの一本道。シカゴがだいたい底を取った。六㌦18を買いきると上昇気流に乗る。
作付けが遅れているのが心配だ。シカゴの取り組み四億二千八百Bは極限である。オピニオンも陰の極。
シカゴがひとたび買われだしたら国内はウもスもあったものでない。
新甫早渡し攻勢でぶっ叩こうとしたが、どっこい値頃の抵抗がある。孝行をしたい頃に親はなし。
買い玉を投げたあとから値は戻し。そんなものである。輸大自己玉大量売りがいずれ悲鳴をあげよう。
小豆が非常に判りやすい。今週あたりから産地天候を材料にピッチの速い上げに向かうトレンドに入るから、いつまでも今までのような態度でいるとS高を喰らうかもしれない。
底が入った相場は天井打つまで上がる。3日に十勝の一部で氷点下。相場は無関心だったが、これが怖いのだ。
敢えていう。小豆暴騰まさに接近せり。
精糖は大衆筋が買ってきた。どうしても人気張りすると高値掴みになる。
大勢的には強気でよいが目先は頭から10円ほど押すみたいだ。
ゴムは買い上げても今はまだ息が続かない。
●編集部註
ご存知の通り、この原稿は大阪の地で綴られている。この頃、関西には兵庫県西宮市に阪神タイガースの本拠地である甲子園球場と、阪急ブレーブスの本拠地である西宮球場があり、大坂市内では難波に南海ホークスの本拠地である大阪スタヂアムがあり、そこから少し離れて近鉄バッファロ ーズの本拠地である藤井寺球場があった。
つまり、関西5大私鉄のうち京阪電鉄以外全てプロ野球チームを持っていた事になる。
ただ、阪神を除けばあとは全てパリーグ球団。人気は阪神一強だった。しかし1964年以降、1985年まで優勝経験がなかった。
この頃大坂では、よしもとの芸人がテレビでジローズの「戦争を知らない子供たち」の替え歌で「優勝を知らない子供たち」を歌っていた。