小豆・月上旬の高値売り場
小豆は下げめに戻している格好だ。強気できない。輸大は流れが完全に変わった。
小豆は秋名月(21日)に買いの種蒔け、彼岸底だったような足取り。
折りから産地が駈け足で冬に向かうお天気具合いで氷が張る、雪が降るなどの材料を囃して小豆はワッと商い増加。
これで大きな秋底を決めた相場なのか。
要するにこれからの需給が辛いのか甘いのか。
それらは輸入枠の決めかた次第である。
問題は小豆の取り組みが太るのか細るのか。
場面としては人気相場から需給相場への変わり目に入る。という事は消費地在庫がたまるかどうか。
あとは仕手関係とまではいかないまでも手口次第。
全般にこの辺からあと五、七百円上があれば売り場という見方が常識になっているみたいだ。
極端に輸入枠を絞り込まない限り上値にも自ずと限界がある。
また11限あたりの玉薄を衝いての積極買いにしても仕手相場に発展する環境でもなかろう。
大衆筋が総売りというのならまた別だが、取引員自己玉を見ると、そうともいえない。
とどのつまりこの小豆はまだ大底を打っていない。いま買われるのは、次なる下げを深くするためと見るのだがどうだろう。
輸大のほうはシカゴ安と円高の両方から叩かれた格好で、取り組みも押し目買い、押し目買いが上げ段階では成功してきただけに買い玉辛抱したり、難平かければなんとかなるという気持ちがある。
しかし、シカゴは完全な天井打ちだし、戻りがあったとしてもトレンドは大局的に下向きである。
商社筋などまだまだ強気だがそれはポジションのいわせる心情的なものである。
穀取輸大も円はもっと上がるだろうから戻り売りで判りやすい。
●編集部註
穀物相場は天候には敵わない。令和元年も酷い天変地異に見舞われ、これから季節外れにして強力な台風が到来するのだがこの年も大概だった。
83年は台風、日本海中部地震と来て10月6日には三宅島が噴火。溶岩流で400戸が焼失したが人的被害はなかった。
三宅島は2000年にも噴火した。ただ、この時は水蒸気爆発と降灰、火山ガスの放出で全島避難指示が実施された。
火山ガスの放出量はなかなか減らず、一部を除いて避難指示が解除されたのは2005年2月。噴火警戒レベルが1に戻ったのは2015年2月であった。火山活動による環境の激変によって生態系も変わり、研究の対象となっている。