朧月夜(日刊版3月06日付)

菜の花畠に入日薄れ、見わたす山の端霞ふかし。春風そよ吹く空を見つつ、まどろむのも悪くない。

冴え返り冴え返りつつ春なかば 泊雲。

朝の五時六時ごろはまだ、寒さが肌を刺す。

ただ、八時ごろともなると、お日様が優しく頬を撫でてくれる。

暑さ寒さも彼岸まで。あと十日くらいか。

さて相場の動きが次第に鈍くなってきた。

あまりにも、はしゃぎすぎたので、少し疲れたのだろう。

ここからは春の宵。朧道中に入る。

朝の通勤電車で、座っている人は、大概が眠っている。「春暁」は眠いのかも。相場も、気だるくなろう。

今は、相場に張り付いて、上がった、下がったと日々騒ぐより、縁側で日向ぼっこでもして、ゆるりと時間が過ぎるのを待つのが良い。

先週のドル円相場の週足チャートは、下影の長い陰線。別名、カラカサと呼ばれる。

上昇トレンドの中で出現すると、目先の天井を示す代表的な線。

今週92円を割って引けてくれば、要注意。

逆に、先週の高値を取ってくれば、これはまた強烈な切り替えし。中段の押し目に変わる。

今の時期、チャートの顔もコロコロ変わるので、なんともいえない。

東京金も、NY金がどちらに転ぶかで判らん相場。

この2週間の保合いを下放れると、怖い下げになる。東京金はここまで円安支援で上げてきただけに、支援がなくなれば、アッと言う下げが来る。

朧月夜では、なにもかも、ぼんやりとしか見えないもの。

判らん時は、じっとしておくにかぎる。