稀勢の里に琴奨菊注目

日馬富士を贔屓(ひいき)にしている。琴欧洲の相撲も好きであった。白鵬は、もう長くない。
朝市や虫まだ声す物の下 太祇。
日馬富士が横綱に昇進してくれるといいが。白鵬より、相撲に見所がある。琴奨菊も、稀勢の里も、琴欧洲もいい土俵を見せてくれる。
相撲取りが、土俵で勝って「ガッツポーズ」をとると、親方に叱られる。あくまで謙虚に。
双葉山が連勝していたころ、ラジオで聞き、街のニュース映画館に観に行くのが楽しみだった。
台湾巡業で基隆の双葉小学校にきてくれるというので、学校は立派な土俵を作って迎えた。
当時、双葉山といえば大変な人気者だった。
大陸での日中戦争も、双葉山が勝っている間は戦績もよかった。
戦後、双葉山が新興宗教の踊る神様になったとき、どんなにガッカリしたか。
いうなら、われわれは双葉山世代である。
玉錦、武蔵山、羽黒山、そして安芸の海が双葉山の連勝を止めた。
伊勢ヶ濱の昭国に期待をかけたが、前田山という暴れん坊にやられた。
いまは、日本人力士が三役上位陣にどれだけいるのか判らん。
ラジオのアンテナを張って、内地からの実況放送を聴いたものだ。
それと、神宮球場での早慶戦である。『カラスが夕暮れの神宮の本社に、二羽、三羽帰っていきます』などと名調子のアナウンスを聞いた。
それから後は、大本営陸海軍部発表の「勝った勝った」の戦況で、大本営は嘘ばかりついていると日本中に広まった。
そして終戦の詔勅をラジオの前で聞いた。