見てくれも大事(日刊版4月03日付)

市場を見方にすれは、体勢は決まる。中央銀行のトップは、学者でなく、役者でなければ勤まらぬ。

日銀の新総裁、黒田さんの意気込みが良い。

何が何でも2%のインフレ目標達成と、気炎を吐く姿は勇ましい。

何よりも、市場が受ける印象が大事だ。

グリーンスパンさんも、バーナンキさんも、市場への印象を大事にした。市場を見方にすれば体勢は決まる。

前総裁の白川さんはそのあたりが不得手。

地味なのは良いが、陰気臭くなると駄目。慎重さがあまりにも際立つと人も天運もついてこぬ。学者肌の方に結構多い。

時に、ハッタリをかますくらいの意気込みも必要。それで駄目なら首を差し出せば良い。

相場世界と同様、駄目なら、損切りして次に備えるまでのこと。

日銀総裁の判断は日本の金融、景気の流れに大きく関ってくる。

20年デフレに苦しんだ日本。そろそろハッタリかまして、世の中を元気にさせなければならん。

バブルが来れば、それはそれで良い。弾けた時に底まで落ちれば、また這い上がってくる。
それもまた、歴史だ。

歴史を見れば、全ては周期で到来していることがわかる。

周期の中で人々は踊らされているだけで、一個人の力で流れを変えていると思うのは、人間の驕りである。流れを変えるきっかけを作っただけ。 

そのきっかけも、天が定めた時間の流れの中で、すでに組み込まれたものである。

とことん落ちたものは、とことん良くなるまで上げ潮ムード。

そこで天井を打ったものは底打つまで落ちる。ただ、それだけのこと。