必死に対策して潰れる
相場世界で『値頃観、無用』という。
役に立たないどころか、値頃観は邪魔になるわけだ。
相場世界で『もう』は、『まだ』なり、『まだ』は『もう』なりという。
だから、まだとか、もうとか、言わないほうがよい。
この世界で『絶対』という言葉を使う人がいる。
幾ら、幾らまで、絶対行きますから、買ったら(売ったら)絶対儲かるーなどと。
もし、誰かさんに、絶対云々といわれたら、その反対を考えること。
『絶対に、絶対なし』。
欧州の商品ファンドが天井も知らずに、買って調子に乗って、かなり破綻した。
逃げ、逃げ関東軍ならぬ逃げ逃げファンド。
無敵の帝国連合艦隊といわれて、だいたい軍艦は、ほとんど沈められた。関東軍も、無敵を豪語していて、ソ連が攻めてきたら満州から逃げ逃げ。
伝統を誇るとか、伝統の、なんとかと言いだしたとこは、たいがい屋台骨が傾いてしまう。
伝統などというものはなんの役にもたたない。
『大国の興亡』という本に、どんな国も、どんな会社も、潰れたところは、必死に対策を考えた。
手をこまねいて突然潰れたところはない。
人間でも、健康に自信を持つ人が、思わぬ病気で死んだりする。
ここのところを「老子」は言うのだろう。
弱い国は強い。強い国は弱い。相場も、上げるために下げ、下げるために上げる。
相場で面白いのは、エントロピーを知らない人が多いこと。熱力学第二法則だ。
情報は多いほど出鱈目である。相場で、材料ばかり言う人は相場を知らない。わからなければ仕方ないが…。
ファンダメンタリストは理路整然と曲がる。
相場の相場を知らなければ、人を説得させるのに材料を並べなければならない。
材料は2割。あとの8割、人気と時間が相場だ。
相場の材料気にするべからず。相場は材料から、すぐに離れる。
2006年9月記