一筋縄ではいかない(日刊版2月27日付)

買い屋が買って売り屋が投げると天井、売り屋が売って、買い屋が踏むと底、などと申します。

春愁や時間は吾を置き去りに   汀子。

春の、そこはかとない遣る瀬なさを〝春愁〟と表現する。

今の言葉で言う「燃え尽き症候群」か。「五月病」というには時期が早い。

人の心は、表裏一体。気分の高下はあるというもの。

ところで、相場が荒れていますね。水星逆行の影響でしょうか。

兎角この時期、人間心理が不安定になります。

相場を動かす根幹は人間心理。錯綜した情報に、いちいち上へ下へと過敏に反応します。

ただ、今週で、この高下も次第に収まりがつくでしょう。

ここまで安定して上昇してきた市場が、値位置にもよるが、乱高下期を迎えている。

こういった最中、ショック安というものが入る。これをトレンド転換と見る投資家もいれば、絶好の押し目買いと見る投資家もいる。

後者の方が少ないだろう。

上昇トレンドの元では「ショック安に向え」という格言がある。

ドル円も、株も、ここは拾い場である。

急激な下げに対しては、一旦戻して、もう一度下押す場面もあるだろう。そこは、悠然と買い拾っていけば良い。

また、材料が後から出てこよう。

相場世界、買い方に安心感が出てくると、なにかと、ヒヤッとさせ、振り落としが入る。

ここで買い玉がぶん投げ、売り方に転じると、次に上げてきた時には、この売り玉は切れまい。

相場の神様は簡単には儲けさせてくれぬ。