2月11日付 メリマンコラム 《長期見通し》 その1

 先週記述の《長期見通し》では、オバマ大統領の出生図における月と冥王星に対する、火星と海王星の運行に焦点をあてた。さて、オバマ氏の一週間はどんな様子だったろう? そしてそれは、これらの運行にあてて述べた説明とどれ程近いものだったろうか?

 まずは火星が主張、攻撃、そして闘争を意味し、その一方で海王星が理想、本能的な平和の希求と同時に幻滅、意図の誤解、誤魔化しや偽善行為の疑惑を意味し得ることを念頭に入れておいて欲しい。ネイタル(出生図)の月と冥王星にこれがハードアスペクトを形成する時は、本人の評判を貶める目的で故意にその意図が歪められて伝わるという事象として顕れる可能性がある。あるいは当の本人が、他人に対してそのような企てを起こす扇動者であるケースも考えられる。以下は先週のウォールストリートジャーナルに掲載された二つの記事の見出しだ。

『米政府とS&P、熾烈な闘争へ — 政府がS&Pを不当な格付で提訴』
『信用格付引き下げへの仕返しか — 米政府のS&P提訴』
 
 記事によると、米国司法省は格付会社S&Pに対し、50億ドルの課徴金を…『2008年の金融危機に先立ち不動産抵当証券に不当に高い格付を付与した詐欺により』支払うことを求めて提訴した、とある。ふむ、いいだろう。だが何故S&Pを提訴して、ムーディーズやフィッチや他の格付会社は訴えないのか? 当時は彼らもまた、そういった証券に対する彼ら自身の意見に基づいて、全く同じ抵当証券に高い格付を与えていたはずだが?

 これは、おそらくS&Pが — 他の格付会社は何もしなかったが — 実際に米国の信用価値を2011年8月に引き下げ、その動きが多分ホワイトハウスを苛立たせたせいだろう。冥王星(または蠍座、あるいは8室)が関与する時はいつも、「報復の時」と同期する可能性がある。2月6日にウォールストリートの編集者達が達した結論がこれであり、オバマ氏に『…公益の向上を意図するのではなく…』彼の敵を懲らしめようと意図する人物の役を再び割り当てている。