09月24日付 メリマンコラム 《回顧と展望》その2

そこで米衆市場を見てみると、ここでもやはり北米市場と南米市場との間で相違がある。現在のボベスパ(伯)ならびにメルバル(アルゼンチン)の値位置は、年初来高値よりはるかに安く、言わずもがな、それぞれ10年11月と11年1月につけた史上最高値などよりもはるか下値に沈んでいる。一方現在の米国(北米市場)を見ると、誰もがそのひどい経済状況を嘆いている一方で、株式市場の上昇は歓待されているのだ。ここで―そして米国のみ一人勝ちというべきか―、株式市場は4年サイクルの新高値を更新している。ナスダックは2000年11月以来の高値を記録した。だがここには罠もまた存在する。NYダウは前週金曜(9月14日)、13,653と4年ぶりの新高値をつけたが、先週金曜(9月21日)の高値は13,647と、高値更新には僅かに届かなかった。しかしナスダックは21日に3,196までつけて、14日に達成していた11年ぶりの新高値3195強を辛くも突破した。こうして「異市場間弱気ダイバージェンス」として知られる現象が世界中に示現している。だが、私はこの上げ潮が完全に終わりを告げたとは思わない。FRBが選挙前にNYダウの史上最高値を創出するという使命を達成するまでは。実際、もしこれが2012年10月に起きれば、黄金分割を伴ったロルッソー5ポイントリバーサルが完成する。ところで、金と銀についてはどうだったろうか? どちらも2月以来の高値水準まで急騰。金は1,790、銀は3,526にタッチした。たった3カ月弱ほど時を遡れば、当時銀は2,600を試し、金は1,550以下だった。それがまさか、ここまで上げようとは…。