10月15日付 メリマンコラム 《長期見通し》その2

これは、世界全体規模での債務爆発が頂点に達した時に対処(あるいは対処法を模索)しなければならない時間といえる。つまりもうこれ以上先送りできない“まったなし”の時間帯なのだ。

難しい決断を下すにせよ犠牲になるにせよ、これは(例えば緊縮財政という形で)世界の政府が直面させられる。つまり、その政府が債務不履行に陥るのに加え、長期債の信用の格下げを受けるような形によってである。

蠍座の土星(とノースノード)の新たな相乗効果に引き込まれ始める事によって、投資家は、市場からの資金を回収し始めようとするかもしれない。

アストロロジーの専門知識では、土星は恐怖を、木星は貪欲を“支配”する。そのため、実質的な購買力が落ち込んでいくかのように、不換紙幣は強烈なインフレになる。そのため人々別の負債を抱えこむ羽目になる。とりわけ(年金生活のような)一定収入で生活する人たちにとってはなおさらだ。

これを打開していく安易な方法はないし、あったとしても―あればの話だが―当節流行の“ノーリスク投資戦略”くらいだろう(ただこの手の話は何時だってあるが)。

しかし、土星と蠍座が関与している状況下において“安易な方法”など全くない。何故ならこれらは政府税、規制改革、銀行危機が絡み合う複雑なサインであるからだ。

前回の土星の蠍座入居時(1982年11月~1985年11月)、米貯蓄貸付組合は経営危機とスキャンダルに追い込まれた。多くの地主(特に農民)は、高金利とそれまでの4年間に及ぶインフレの影響のため、その資産が失われた。

何人かの(この事件に関与して)お金持ち(well-healed)になられた銀行家様は、監獄にお入りになった。そして今回も、この手の事件の発生と刑罰の類が再び繰り返されるような羽目に、向こう3年間先にわたって陥る可能性がある。