12月10日付 メリマンコラム 《長期見通し》 その2

大統領の宣言は、彼が追い求める力を議会が与える保証とはならない。その理由は、ただ彼が大統領選に勝利し、そしてその“力”を要求しているからだ。

実際、彼の宣言はまさに逆の効果を発揮した。上院少数党院内総務ミッチ・マコーネルの言葉を借りれば、『それはさらに、大統領が支出に関わるより大きな権力を握ろうとする、彼の危険な企てを意味している。そんな権力を連邦議会は決して委譲してはならないし、絶対にしないだろう』。これは、今日エジプトの新大統領ムハンマド・ムルシーの下で起きていることに薄気味悪いほど似ている。

ムルシーもまた、現在他の政府機関に属する権力を自分の物として力を強めたいと望んでいるのだ。その結果としてカイロの街角で今起きていることを、皆さんは目にしているはずだ。米国始原図は2014年までに、そのネイタルの惑星(太陽・土星スクエア)に対して天王星と冥王星からの重要なアスペクト形成を受ける。それは人々から似たような反応が起きる可能性を象徴している。

それでも、高まる一方の政治論争や手詰まり状況への回帰、そして2013年1月1日がもう目の前に近付きつつあるという現実にもかかわらず、株式市場は高く、より高く舞い上がっている。

そこで現実を見るなら、大統領はクリスマスまでに交渉が成立する事を望み、それは12月21日までに議会を通過することを意味し、それには、法によれば、12月18日には合意内容が議会に諮られなくてはならないことを意味しているのだ。

もちろん議会とホワイトハウスは、また別の大急ぎの仕事として12月18日に関する法律を撤廃し、提案を総括するために法的に必要とされる3日間の縛りを抜きにして、あと数日を提案の検討に使えるようにすることは出来るだろう。

いずれにせよ、私の意見としては、それでも上手くはいかないだろうと思う。そんな訳で、このコラムでも天王星・冥王星スクエアに絡めて散々述べてきたように、おそらく2013年1月1日に、米国は法的に「財政の崖」を踏み越えるだろう。