5月20日付 メリマンコラム 《長期見通し》 その3
2番目は米国国税庁(略称IRS, 米国の税徴収機関)が2012年の選挙期間中に特定のグループ(オバマ大統領に反対する立場の団体)を特別監査の対象として、彼らの免税審査を厳格化し遅らせていた事実が発覚した 事。山羊座の冥王星は税金と税務機関を支配する。もちろん、こうした隠匿事項の暴露とそれに続くIRS担当部門責任者の解雇は冥王星の管轄下にある。
そして3番目は米国司法省がAP通信の通話記録を、密かに入手していた事実が発覚した事。財務記録、通話記録、そして大統領の意図する方策に反対するグループから報道機関に提供された開示(リーク)情報への政府機関による侵入は、暴力的かつ専横的で、敵とみなした者に対しては苦しめたり懲らしめたりするために何のためらいもなくその力を使う政府…という構図を描き出している。大統領にとって、単に彼を支える周囲だけではなく全ての国民に奉仕するという自身の役割を確固たるものとするには、これは全くもって不必要な行為だ。
米国とその大統領にとって、今後の2年間は異様な時期となるだろう。これがファイナンシャル・アストロロジーの示唆している基本的な流れを示す原理だ。そしてこの基本原理は、2008~2015年のカーディナル・クライマックスが始まって以来、常に起きていく物事について極めて正しく描画してきた。だがけっして「絶望の時」ではない。それは「審判の時」であり、過去の行為に対する責任をとる時だ。もし過去の行為が秘密になっていたり、隠匿されていたりしたなら、それは今や表面化してくる。だがもしそれらが透明性を保持しており、なおかつ現状に対する明確な説明が可能であるなら、建設的な改革への基盤は今後2年間で確かなものになっていくのだ。