6月24日付 メリマンコラム 《回顧と展望》 その1
第二回MMTA(MMAマーケットタイミングアカデミー)のため先週お休みした当コラムだが、前回の記述で、私は天王星・冥王星ワクシングスクエアの3回目から4回目に至る期間が、全7回のスクエア形成の内で最も重要で挑戦的な時期となるだろうと論じた。それはまるでワイルドな野獣の口に咥えられているような感じがするだろう、と。思うにあれから2週間が経ち、殆ど全ての人々は私の言ったことに共感出来るのではないだろうか。それは決してたやすい事ではない。先週、私達が追っている殆ど全ての金融市場がミニ・パニックの様相を呈したのを見てもわかるとおりで、株式市場(3回目の天王星・冥王星スクエアが発生した2~3日後にあたる5月22~23日に世界中で天井をつけている)、貴金属、国債、原油、そして米ドルに対する通貨も例外ではなかった。
暴落はFRBについてのニュースと関連していた。ベン・バーナンキをFRB議長として再任するかと聞かれた時、オバマ大統領はこう答えたのだ。バーナンキは既に彼が望むより長く働いてきた、と。すなわち、FRBのトップを事実上退かせるということだ。バーナンキは今やレーム・ダックであり、市場はそれを嫌気した。だがその後まもなく、バーナンキは将来のFRBの方針について彼自身の声明を発表した。その中で彼は、私達が再三示唆してきたとおりの事 — 現在のところ、月ごとの国債とモーゲージ担保証券(MBS)買い入れに関してはFRBの政策に変更は無いという事 — を述べたのだが、にもかかわらず彼はまた、もし経済状況が回復し続けるなら、FRBはこのような量的緩和策を来年にも縮小するかもしれないという含みを持たせた。市場はこれをも嫌気した。
その売られ様は相当なもので、経済状況が好転しているという見方も後退し始めるかもしれないような急落が起きた。もし株式と国債が大幅続落するなら、経済状況がどこまで上向くというのか? 避けがたい政策変更という思い一つでさえも、投資の最前線では激しい反応を生み出した。金は1,300㌦以下、銀は20.00㌦以下に下落し、NYダウは14,700㌦以下、10年国債は127以下……と、これは投資家達がかなりの間目にしてこなかった水準だ。だがこれは天王星・冥王星スクエアの原理とは確実に一致する。如何なる下値支持線や上値抵抗線も尊重されはしないのだ。