3月10日付 メリマンコラム 《長期見通し》その3
火星逆行と共に衝突が起きたことを元に考えれば、ウクライナ紛争はロシアの未来にとって良い前兆とはならないだろう。私はこれが政治のエキスパート達の分析とは正反対であることを理解している。彼らはロシアがウクライナでやりたい事をやるのを止める手段は何も無いという事で一致している。だが私のマンデーン・アストロロジーによる理解はその真逆なのだ。この一件はロシアにとって、数多くのレベルにわたって良い結果にはならないように見える。
ウラジミール・プーチンは天秤座生まれだ。彼の太陽が在泊する星座宮、天秤座で火星が逆行している。火星の天秤座での品位はデトリメント(損傷)であり、これはこの惑星が持つネガティブな側面(敵意、論争、無慈悲、協調への無関心)が出やすく、成功への道はたやすくないことを意味する。天秤座生まれのプーチンにとって、成功へと導く本来のコースは調停者や外交巧者としての道だ。人は自分の太陽が指し示す道に沿って生きる時、成功する。増大する攻撃性への道は、天秤座生まれにとっては退行軌道だ。侵略者としての彼は、想像したこともなかった程の複雑な事態と、成功へのより多くの障害に出くわすことになる。
以上の事は、全ての天秤座生まれに言えることだ。また中国のような、全ての天秤座生まれの国にも言えることだ。天秤座はバランスを量る秤に象徴されており、それはまた正義の秤でもある。天秤座が周囲の世界における支持と正義感とのバランスを崩した時、彼らのダークサイドが顔を現す。以前身に付けていたその魅力と支持を取り戻すには、長い時間がかかるだろう。
彼らは多くの場合、その退行の過程において冷酷で険悪になっていく。今現在、本来は平和と調和の星座宮である天秤座で火星が逆行の旅を開始するにつれ、プーチンにとって、ロシアにとって、そしてもちろん私達全員にとって、多くの物事が危険に曝されている。
火星の持つ衝動は平和や調和とは対極にある。天秤座は “私達” を体現する原理であり、火星は “私自身” の原理だ。火星が天秤座を逆行する時、“私達” や “我々” という大義名分を飾りに行動を起こす者達には気を付けて欲しい。その真の意味は “自分が全て” かもしれない。
“平和を望むなら、戦の準備をせよ”
物事は時としてこの格言のようにシンプルなものだ。