2014.05.01

今週のメリマンコラムは《回顧と展望》をお休みさせて頂きます。

4月28日付 メリマンコラム  《長期見通し》 その1

誠実なのだが無教養であったり、勤勉なのだが愚行であったりするものほど、この世の中で、危険な存在はない
                       ― マーチン・ルーサー・キング

特定の物事について学び 対象を理解している者にとって、最もフラストレーションを引き起こす経験の一つは、その対象について全く知らず、あまつさえみじんも学ぶつもりが無いにもかかわらず、それに対して強硬な意見を持ち、自分をあたかも専門家のように思い込んでいる相手とその事について議論することだ。彼らが言い立てる “事実” は彼らが信じたいと思う事柄に他ならず、思い違いや見せかけの知識を支えるような研究と経験に裏打ちされたものではない。彼らは単に、自分が何も知らないということ自体を知らないのだ。それに加えて私が推量するには、彼らは “知らない” という事に怯えている。何故ならそれは、物事が自分のコントロールの及ばない領域から起きてくることを暗示するからであり ー おそらくその理由は自分に対する自信が無いか、霊的な道程に不可欠の信頼を持たないことにあるのだろう。アストロロジーを研究し理解する者達にとって、こうした現実はわかり過ぎるくらいわかっていることだ。

アストロロジーの何たるかを理解しておられる読者の方々に、上記の代表的な例を挙げて質問してみたい。即ち:先週水曜までに “カーディナル・グランドクロス” が戦争を引き起こしたり、金融市場の崩壊を招かなかったりした事に関し、アストロロジーの有効性を疑うような挑発を受けた人はどのくらい居るだろう? また、4月20日〜23日という、カーディナル・グランドクロスのまさに当該期間中に戦争かまたは大金融崩壊が起きると実際に “予言” した人はどのくらい居るだろう? もし皆さんがアストロロジーの原理を熟知したプロのアストロロジャーや研究者であるなら、そんな類いのことは誰もしていないだろうと推察する。